4月30日、特定医療法人沖縄徳洲会 介護老人保健施設「武蔵野徳洲苑」(西東京市)の竣工式が、徳田虎雄理事長も参加して同施設内で開催された。理事長が公式の場に出るのは、2010年12月21日に東京・帝国ホテルでジブチ共和国のゲレ大統領から同国最高位勲章が贈られたとき以来のこと。
「誰もが最善の福祉を受けられる社会を目指して」をテーマに掲げる老健(介護老人保健施設)「武蔵野徳洲苑」が5月1日の開所を前に4月30日、竣工式を行った。
同施設は、敷地面積3350・45㎡、延床面積5573・20㎡の地上4階建て。定員は、入所150人(ショートステイ含む)、通所20人で、療養室は2・3階が一般療養棟(各55床)、4階が認知症専門棟(40床)。施設長の高橋美代子医師をはじめ看護師、薬剤師、介護士など60人のスタッフが入所された方たちに対応する。協力医療機関は東京西徳洲会病院で、14年には同施設の隣接地に完成予定の武蔵野徳洲会病院も協力医療機関の任に当たることになっている。
神事の後に開かれた竣工祝賀会では、徳田理事長のメッセージを夫人である徳田秀子副理事長が代読した。
「2050年には日本の人口の10人に4人は65歳以上と試算され、高齢化の波が押し寄せるなか、地域の方が安心して暮らせるために、医療・福祉のさらなる充実が求められています。地域の方と連携を密にすると同時に、東京西徳洲会病院や2年後にオープン予定の武蔵野徳洲会病院と充実した連携を図り、より安心して暮らせる地域づくりに全力で取り組んでいきます」
ALS患者さんからの入所依頼に検討を約束
式には、日本ALS協会元会長でALS/MNDサポートセンターさくら会の橋本操理事長や日本ALS協会の塚田宏・東京支部長、岡部宏生理事、木村暁雄さんも出席。橋本理事長からは、「何かあったときはALSの患者もぜひ入所させていただきたい」という申し出があったことを受け、徳田秀子副理事長は、「こうしたお申し出に対して、私たち職員一同は便宜を図っていかなければならないと思います」と語った。
次いで、徳田哲副理事長が挨拶した。
「徳洲会は、『生命だけは平等だ』の理念の下に最善の医療を受けられる社会を目指しています。この施設を、住民参加、住民監視、住民管理のお気持ちでご指導、ご協力をいただきますよう心からお願いします」
来賓の坂口光治・西東京市長は、「本市は01年1月、全国に先駆け都市型の対等合併を行いました。当時の人口は18万人でしたが、現在は19万8000人。ただ、高齢化も進んでおり65歳以上の方が4万1000人を超えます。高齢の方が、地域のなかでいつまでも生き生きと安心して暮らせる町づくりは本市の喫緊の課題です」と語り、リハビリを中心とした医療系施設が少なく、老健の整備は町づくりの課題の1つだったため、徳洲苑の開所を歓迎するとした。
この後、出席した東京都議会と西東京市議会の議員の方たちの紹介があり、西東京市議会の小林たつや議長が乾杯の音頭を取った。
徳洲会グループからは、鈴木隆夫・専務理事をはじめ協力医療機関である東京西徳洲会病院の板垣徹也総長と菊一雅弘院長、大嶋秀一・専務理事ら幹部職員が、徳洲苑への協力を呼びかけた。
一方、式に先立ち開かれた内覧会では、一般の見学者から、「いろいろな施設を見てきましたが、ここはとても広くてきれいです。主人とも入所を相談しています」という声も聞かれた。